読書

〜半島を出よ

村上龍『半島を出よ』の感想。 上巻はなかなか読み進まなかったけれども、下巻になって話が急展開すると、没頭して一気に読んだ。 クライマックスである、phase two 11「美しい時間」は、全部読み終えたあともう一度読んでしまったくらい、気に入った。 「文…

〜中間報告

現在、村上龍の『半島を出よ (上)』を読書中だ。 既に半島を出て、福岡ドームを占拠している。 読み終わったらここにレビューを載せると思うけれど、その前に、内容とは関係の無い事をひとつだけ言っておきたい。 「博多弁が変!」 どがんですか 〜ごたる 〜…

〜石田衣良

石田衣良の『娼年』を読んだ。 題名からわかるように、少年が娼夫をする話。 主人公のリョウ君は二十歳で、大学生だけど大学に行かず、モテるのに女の子に興味が無く、アンニュイな少年なのだが、娼夫の仕事を始めてから次第に女性の欲望の多様さに魅せられ…

〜青木淳悟

青木淳悟の『四十日と四十夜のメルヘン』を読んだ。 これはついつい帯買いしてしまった本である。 帯には次のように書いてあった。 保坂和志氏 「ピンチョンが現れた!」−(新潮新人賞選評) いや実は、ピンチョンを最後までちゃんと読めた事は無いのだけど…

〜本屋大賞

去年から始まった新文学賞、「本屋大賞」に注目している。 キーワードは、「全国書店員が選んだ いちばん売りたい本」。良いコンセプトだと思いませんか。 芥川賞選考委員の書評なんかを読んでいると、みんな小難しいことを好き放題たらたら書いていて本当に…

〜角田光代

角田光代の『夜かかる虹』を読んだ。文庫版には表題作と『草の巣』の2編が収められている。 私は『夜かかる虹』の方を、とても気に入った。 私には姉妹が居ないし、似たような経験をした事は全くないのだけれども、本当によく分かる。ああわたしだ、と思った…

〜安部公房

『壁』を読んだ。 第一部 S・カルマ氏の犯罪 第二部 バベルの塔の狸 第三部 赤い繭;赤い繭、洪水、 魔法のチョーク、事業 ちなみに芥川賞を受賞したのは、『壁 ― S・カルマ氏の犯罪』。全編に共通するのが「壁」というキーワードなのだけれども、どの物語…

〜安部公房

安部公房の『カンガルー・ノート』を読んだ。 めくるめくシュールな世界を、病院の鉄製ベッドで駆け巡る物語である。 と言っても意味が分からないと思うが、とにかく面白かった!文房具会社で働く主人公の足の脛に、ある日《かいわれ大根》が生えてくるところ…

〜舞城王太郎

お次は舞城王太郎の三島賞受賞作『阿修羅ガール』。 舞城作品は、『煙か土か食い物』で一目ぼれならぬ一読ぼれして以来、ちょこちょこ読んでいる。 が!この『阿修羅ガール』はちょっと期待はずれだった。 主人公カツラアイコはおバカで凶暴な女子高生なのだ…

〜阿部和重

流行に乗って風邪をひき、微熱のため会社を休んだ。 「たまには風邪もいいかも」など思いつつ、久々に家でゆっくり、読書などして過ごす。 今日読んだのは、阿部和重『グランド・フィナーレ』と、舞城王太郎『阿修羅ガール』。 『グランド・フィナーレ』は、…